社会的な価値を生み出し続けるために、必要なことは何か?データ利活用視点からの考察

新しい年がはじまり、新しい挑戦のために、データ利活用による、事業成長戦略や組織成長戦略を検討されている方もいらっしゃるかもしれません。そこで、今回は、特にデータ利活用視点から、「社会的な価値を生み出し続けるために、企業にとって必要なことは何か?」について、私が経験してきたことから、考えていることをご紹介できればと思っています。

社会的な価値にデータ活用をつなげるためには、「価値創出」「データ環境整備」「人材/組織成長」がポイントになると考えています。持続可能な未来を生み出すために、どこに価値を創出するか、問いを立てながら、価値創出ポイントをみつけていくことが軸となり、その価値創出を支えるデータ環境整備とサービスとしての社会実装力が必要で、さらにそれらを生み出す一人ひとりの力と、その力がつながった、多様な人がワンチームとなった組織の力があって、社会的な価値の創出につながっていくと考えています。

そのときに、一人ひとりの力を引き出し、さらに成長していくために、そして力をあわせて組織の力につなげていくために、次のようにポイントを整理してみました。

事業領域やフェーズ、企業ごとの特徴によって、データの状況や環境は異なり、価値創出ポイントによって、データの活かし方は異なります。そのため、必要な組織能力の優先順位も違ってくるため、この優先順位を明らかにしながら、ギャップを把握し、育成と実践の場をつくっていくことが肝要になります。データ利活用についての、共通言語としてのリテラシーレベル向上を幅広く行いつつ、専門的な力をもつ人材を育て、外部パートナーとの連携による専門性の向上も大切であると考えています。

「持続的な企業価値の向上と人的資本に関する研究会(2020年1月~)」の報告書である通称「人材版伊藤レポート」、「人的資本経営の実現に向けた検討会(2021年7月~)」の報告書を実践事例集とあわせた「人材版伊藤レポート2.0」の公表、そして、人的資本経営コンソーシアム設立なども通して、「人材戦略と経営戦略を同期させるプロセス」の重要性が、年々高まっていると感じます。

こういった潮流とも連動し、「人材/組織成長」という観点は、今後さらにポイントになっていくと感じており、今後も考えを深めていきたいと考えています。もし、こちらにご興味ある方いらっしゃいましたら、ぜひお声がけください。