データマネジメントの認知・普及について

みなさんのブログでは様々な専門的な事が書かれてあり、大変有意義であり、参考になり、ブログを読んで頂いている方々も、日々、会社・業務にて、データマネジメントの活動を実施されている事と思います。 そういった方々には、あまり参考となる内容ではありませんが、そもそもデータマネジメントがどこまで世間で認知されているか、普及されているか、あらためて考えたい、調べたいと思いました。

その理由は、データマネジメントに少しでも関わりがある人間として、もっとデータマネジメントの重要性を世間で理解され、着目され、データマネジメント活動を担う方々の認知度や地位が向上できたらうれしいと思っています。

今は、「IT」という用語が使われていますが、以前は、システムも「情報システム」、IT部門も「情報システム部門」と呼ばれ、「情報」を取り扱っているシステム、部門となりますが、プログラム、業務アプリケーション、システムの方が着目され、「情報」や基となる「データ」のマネジメントやガバナンス、それらの活動を担う方々がより認知され、価値がもっと向上するべきと思っています。

繰り返しですが、「情報」や「データ」を取り扱うシステムを、企画、開発、提供、運用しているのです。

また、ビッグデータ、AI、DXには、「情報」や「データ」がより重要な事は、周知の事実だと思います。

以前から、システム開発において「データ中心」、「DOA(Data Oriented Approach)データ中心アプローチ」という言葉、考え方もありました。今も当然、重要で、必要になりますが、なかなかスタンダードな考え方になっていなく、浸透していないようにも思われ、比較的若い世代の方々は、ご存じない方もいるのではないでしょうか。

もしかしたらシステム開発で、データモデリングやER図を描いていなかったり、DA(データアーキテト)がいないというプロジェクト、現場、会社もあるのではないでしょうか。
※そんな事はない! と怒られるかもしれませんが・・・・。

ただ、みなさんご存じの「DMBOK(データマネジメント知識体系ガイド)」があり、DAMA(データマネジメント協会)がありますね。

ただ、もっともっと認知・普及できればと思っています。

さて、前置きが長くなりましたが、まずは、 認知・普及度合いについて、ネット検索してみました。
まずは一番簡単で調べやすい、出版物(書籍)です。これは電子書籍も含みます。

該当業務をする人がいて、調べたい人、参考にしたい人、活用したい人がいて、ニーズがあるから、またビジネス上、発信したい人がいるから、みなさん出版されているのではないでしょうか。ある部分では普及度合いを表しているものと思います。

ある書籍販売サイトの検索結果になります。和書になります。

「DMBOK」で検索すると・・・。

  • データマネジメント知識体系ガイド(DMBOK) 第一版、第二版:2冊
  • データマネジメントと題した書籍:9冊
  • 情報管理、データ管理と題した書籍:2冊
  • データ経営と題した書籍:2冊

上記の中で、DAMA日本支部以外の団体が発行しているものが4冊。
上記は、単行本は6冊、電子書籍は9冊でした。

次に「データマネジメント」で検索すると・・・。

「DMBOK」でヒットした書籍を除くと、プラス、

  • データマネジメントと題した書籍:1冊
  • データドリブン経営、組織に関するもの:2冊
  • 医療系のデータマネジメントに関するもの:2冊

でした。

データマネジメントという用語を題していなく、データ分析、データモデル、データ活用・利活用、データサイエンス、情報セキュリティ、DXといった題名がついた書籍は除いています。

これは多いのでしょうか、少ないのでしょうか。
みなさんの印象はいかがでしょうか。

比較対象にしてはいけないかもしれませんが、「プロジェクトマネジメント」だとどうなるか、検索してみました。

プロジェクトマネジメントも「PMBOK(Project Management Body of Knowledge)プロジェクトマネジメント知識体系ガイド」があり、PMI(プロジェクトマネジメント協会)があります。

「PMBOK」で検索すると・・・。

プロジェクトマネジメント知識体系ガイド(PMBOK)以外は、

  • PMBOKと題した書籍:34冊
  • プロジェクトマネジメントと題した書籍:35冊
  • PMP®(プロジェクトマネジメント・プロフェッショナル) 等、資格・試験に関する書籍:23冊
  • プロジェクトマネージャー、リーダーに関する書籍:9冊
  • プロジェクトマネジメントツールに関する書籍:3冊
  • PMO(Project Management Office)に関する書籍:1冊

となりました。

追加で「データマネジメント」のように、「プロジェクトマネジメント」で検索すると、より多くの検索結果が出ましたが、かなり多くなるため、ここでは割愛させていただきます。

また、PMBOKは第7版、DMBOKは第2版といった違いもありますね。

特徴としては、

  • 「PMBOK」と題した書籍が多くありました。
    ※中には、PMBOKでは教えない、PMBOKでは書いていない、といった事を題した書籍もありました。(笑)
  • PMP®(プロジェクトマネジメント・プロフェッショナル) といった、プロジェクトマネジメントに関する資格に関する書籍も多くあります。
  • マネジメントを実行するプロジェクトマネージャー、リーダーの書籍もありました。
  • ポイント図解、マンガでわかる、といった書籍もいくつかありますね。

データマネジメントも、国際資格のCDMP(Certified Data Management Professionals)がありますが、和書がヒットしませんでした。

この結果が全てではなく、比較するつもりもなく、出版物、和書で、普及の度合いを全て語るものではありませんが、これらは何か普及、定着化するための糸口や、きっかけがみつからないかなと思い調べました。

何か見えてきて、気付きがあり、今後の普及等の活動に繋げていけるとよいと思っています。

余談になりますが、「社長が知りたいIT 50の本当」 出版社 ‏ : ‎ 日経BP には、情報(データ)マネジメントの章があり、DMBOKも少し触れられています。このような経営層向けの書籍に、データマネジメントの必要性、価値が書かれていると、より認知度が高くなると思います。

今回はここまでです。また機会があれば、別のキーワード、切り口で調べたいと思います。
(例.概要紹介・発信、サービス、事例、広告、セミナー、動画などなど)

本ブログを読んで頂いた方ご自身でも簡単に調べられると思いますので、ご興味・お時間ありましたら、一度ネット検索して頂ければうれしいです。

以上